大行事神社河童踊り(磐戸楽)

(概要)
 日田市三宮町に伝わるカッパ踊りは数百年の伝統をもつ特殊の神事で、民族的にも貴重
な資料として県の無形文化財に指定されている。此の神事は、神意を慰申、無病息災、豊
穣を祈るために催されるものである。

(文献)
 日田市三宮町に伝わるカッパ踊りは数百年の伝統をもつ特殊の神事で、民族的にも貴重
な資料として県の無形文化財に指定されている。
 此の神事は、神意を慰め、無病息災、豊穣を祈るために催されるもので、有名な有田郷
の千人踊り(須の原踊り)の一連のもので、十月仲秋の夜大行事神社前の庭で行われる。
 夕暮れとともに、采振り、棒使い、コモラシ(子供ガッパ)楽人等氏子三十二名が、近
くの堂山の仮屋に集り、豊穣の田んぼ道を、たいまつをかかげながら、神社前まで行列を
つくって進む。
 神前では待を着て威儀を正し五色の御幣を持った長老の指図によって、太鼓、横笛、鉦
ビジヤシヤラ等の、いとものんびりした楽の音につれて先づ棒使の青年が棒踊りを行う。
次に河童(少年が扮する)四人が、赤褐色の衣袴をつけ、椋椙の皮で作ったお皿を頭にい
ただき、二枚のむしろの四隅にたって、御幣をかついで踊ったり、腹の上の小太鼓をたた
いで、とんだり、はねたり、とんぼ返りをして踊る。
 この踊りは、その昔、大原八幡宮の神馬が石松川を渡ろうとした時に、石松川に住むカ
ッパがいたづらをしかけたので、神馬が怒りカッパをしばりつけて引き廻した。カッパは
驚いて、踊りを奉納するから許して貰いたいとお詫びしたのが始まりだと伝えている。

出典
日田観光